
ものすごくいい歌詞が書けた!と思っても、いざ人に聴かせてみたら「ここってなんて言ってるの?」「どういう意味?」と言われることってありますよね。
これはズバリ、「歌詞が伝わっていない」ということ。
歌詞が伝わらないと、相手に意図していない情景を思い描かせてしまったり、そもそも伝えたいこととまったく違うメッセージとして伝わってしまうこともあります。
もしかしたら、その原因は、歌詞の「イントネーション」にあるかもしれません。 今日は、多くの人が見落としがちな、でも、歌詞の「伝わりやすさ」を左右する、イントネーションの重要性についてお話ししますね。
そもそも「イントネーション」ってなに?
イントネーションとは、私たちが普段、言葉を話す時の自然な音の高低(アクセント)や抑揚のことです。 日本語には、単語ごとに正しいアクセントの位置がありますよね。
(例:「はし⤴︎(橋)」と「はし⤵︎(箸)」)
歌においては、この言葉のイントネーションとメロディーの音程が自然に寄り添っていることが、非常に重要になります。
なぜ、イントネーションがズレると「伝わらない」のか?
どんなに美しい言葉を選んでも、イントネーションがメロディーと不自然にぶつかっていると、聴き手は無意識に「違和感」を感じてしまいます。
例えば、本来は低く発音するはずの助詞(「〜が」「〜は」など)が、メロディーの高い音に乗って、不自然に強調されたりすると、言葉の意味がスムーズに入ってこなくなりますよね。
また、「あなたの髪に触れたい」という歌詞があるとします。この「髪⤴︎」という言葉を、「かみ⤵︎」と下がっていくメロディーに乗せた場合、「あなたの神に触れたい」と聞こえますよね。
恋愛モードの歌詞が、とたんにスピリチュアルな、ちょっと神秘的な歌詞になってしまうのです(笑)
このように、歌詞が違う意味として伝わってしまうこともあります。
だからこそ、プロの作詞家やシンガーは、この言葉の持つ自然な響き(イントネーション)を、とても切にしています。まるで語りかけるように、私たちの心に、すっと入ってくる歌詞を書くのに欠かせないポイントなんです。
【実践!】歌詞のイントネーションをチェックする方法
ではここで、自分の歌詞のイントネーションが、メロディーと合っているかチェックする、 簡単な3つのステップをご紹介しますね。
- まず、歌詞を普通の話し言葉として、声に出して読んでみる。
→ 普通に手紙を読むように声に出してみてください。 - 次に、単語ごとに区切って言葉のイントネーションと音程を比較する。
→ 言葉の自然なアクセントと、メロディーの音程が、不自然に逆転していたり、強調されるべきでない部分が強く歌われたりしていませんか? - 実際に歌って録音し、客観的に聴き直してみる。
→ 自分で歌っている時は気づかなくても、録音したものを聴くと、「あ、ここ、なんか変だな」と、違和感に気づきやすくなります。
もし、ズレていたら? 3つの解決策
もし、イントネーションとメロディーのズレを見つけたら、どうすればいいでしょうか?
- 言葉(単語)を変える: これが一番シンプルです。同じ意味でも、イントネーションが違う、別の言葉を探してみましょう。(類語辞典が役立ちます!)
- メロディーを少し調整する: もしあなたが作曲もするなら、どうしてもその言葉を使いたい場合は、メロディーの方を言葉のイントネーションに合わせて少しだけ変えられないか、検討してみましょう。
- 言葉の区切り方や、休符(ポーズ)を工夫する: 少し高度なテクニックですが、言葉の途中で息継ぎを入れたり、あえてリズムを変えたりすることで、不自然さを解消できる場合もあります。
【まとめ】言葉の「響き」にも、耳を澄ませよう
歌詞は、目で読むだけでなく、耳で聴かれる音楽の一部です。 言葉の意味だけでなく、その言葉が持つ自然な「響き」(イントネーション)を大切にすることが、あなたの想いを、もっと深く、もっとストレートに届けるための、重要な鍵となりますよ♪
今日から、ぜひ、ご自身の歌詞のイントネーションにも、耳を澄ませてみてくださいね。 きっと、新しい発見があるはずです。


